オーボエ奏者、指揮者
1948年生まれ。大変な音楽好きの両親の元で育ち、早くから音楽に強い興味を持った。13歳からオーボエを始め、その後、ミュンヘンとデトモルトにおいてオーボエ、指揮法、そして数学を勉強。ミュンヘンのARDコンクールを含む主要な音楽コンクールで入賞後、1971年にケルン放響のオーボエ奏者となり、1975年から1980年まで同団のソロ・オーボエ奏者を務める。1977年からカラヤン指揮ベルリン・フィルにエキストラとして参加するようになり、1980年1月から2001年夏までベルリン・フィルのソロ・オーボエ奏者を務める。退団後は、指揮者、ソリスト、教育者の仕事を中心に活躍している。
これまでにソリストとして、カラヤン、ジュリーニ、アッバード、ムーティ、レヴァインなどの著名な指揮者と共演。室内楽奏者としては、アンサンブル・ウィーン=ベルリンを中心に多彩な活動を展開。また、1991年にはハイドン・アンサンブル・ベルリンを設立、芸術監督を務めた。
1994年から本格的な指揮活動を開始、これまでにヨーロッパを中心に世界各地のオーケストラから招かれている。2012年、2016年秋には、カメラータ・ザルツブルクを率いて日本ツアーを行い絶賛された。2013年度より岡山フィル首席指揮者、そして、3年に1回開かれ2015年に11回を迎えた国際オーボエコンクール・軽井沢の審査委員長を1994年より務めている。マドリッドのソフィア高等音楽院で教授も務めている。
オーボエ奏者
誰もが認める当代屈指のオーボエ奏者の一人。バーミンガムでの国際管楽器コンクールでの優勝を皮切りに、ミュンヘン、プラハ、ブダペストのコンクールでも優勝を果たした。その実力が認められ、バーゼル管弦楽団のオーボエ・ソリストに就任、その後シャルル・ミュンシュに見出されてパリ管弦楽団のオーボエ・ソリストに抜擢された。
ソリストとして世界各地の主要コンサート・ホールに出演。イ・ムジチ合奏団、ロンドン交響楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、バイエルン放送交響楽団などのオーケストラや、クラウディオ・アバド、ダニエル・バレンボイム、リッカルド・シャイーなどの指揮者と共演してきた。
2011年にバスーンのセルジオ・アッツォリーニ、ピアノの今仁喜美子と共に“モーリス・ブルグ・トリオ”を結成。
近年は指揮の世界にも活躍の場を広げ、数多くのオーケストラを指揮してきた。
オーボエ奏者としての道を歩み始めて以来、指導者としても熱心に活動し続けている。パリとジュネーヴの国立高等音楽院での常任の職に加えて、世界中でマスター・クラスを行っており、数多くのオーボエ奏者がこの巨匠の指導を仰いでいる。
EMI、Decca、DGG、Nimbus、Calliope、日本コロムビア、ECMなどでレコーディングを行っており、シャルル・グロ・アカデミー大賞を度々受賞。
最近、ワーナーで、ボストン交響楽団のトップ・ミュージシャンたちと共演する室内楽のレコーディングを実現させた。2018年には、オーストラリア、ブリスベンのセント・ジョンズ・カメラータと、シュトラウス、マルティヌー、オネゲルの3三曲の協奏曲をレコーディングするプロジェクトが進行中である。
1994年の第4回から、国際オーボエコンクールの審査員を務めている。
新日本フィルハーモニー交響楽団 首席オーボエ奏者
© 土居政則
東京藝術大学在学中に小澤征爾に認められ、新日本フィルハーモニー交響楽団の首席オーボエ奏者に就任。その後ミュンヘン音大大学院でG.パッシンに学ぶ。ハンブルク北ドイツ放送響、ベルリン・ドイツ響、ベルリン放送響等に客演首席奏者として招待され、ソリストとしても国内外のオーケストラや、E.パユ、P.メイエ、R.キュッヒル、諏訪内晶子、樫本大進ら世界的アーティストたちとの共演を重ねる。鈴木大介とのデュオや渡辺香津美、小曽根真らとの共演など、ジャンルを超えた多彩なコラボレーションも展開。ラ・フォル・ジュルネ音楽祭、セイジ・オザワ松本フェスティバル、宮崎国際音楽祭、木曽音楽祭、ル・ポン国際音楽祭などに出演。15歳から指揮活動もしており、これまでに静岡交響楽団、シエナ・ウインド・オーケストラ、東京佼成ウインド・オーケストラ等と共演している。東京音大、相愛大、桐朋オーケストラアカデミー非常勤講師、札幌大谷大(芸術学部)客員教授。国際オーボエコンクール・東京、日本音楽コンクール等の審査委員を務め、先年には母校ミュンヘン音大から招かれマスタークラスを行った。出光音楽賞をオーボエ奏者として初めて受賞(1999年度)。
ロンドン室内管弦楽団 首席オーボエ奏者、元フィルハーモニア管弦楽団 首席オーボエ奏者、指揮者
© Chris Fower
ロンドン生まれ。テレンス・マクドナーに師事。オーボエのソリスト及び指揮者として世界各地で演奏活動を行う傍ら、マスタークラスの指導にもあたり、また数々の著名な室内アンサンブルと共演している。オーケストラでの実績も豊富で、ロンドン室内管弦楽団とワールド・オーケストラ・フォア・ピースで首席オーボエ奏者を務めている他、以前にはフィルハーモニア管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席オーボエ奏者でもあった。
世界有数のオーボエ奏者の一人とされており、ソリストとしてアシュケナージ、サー・アンドリュー・デイヴィス、ジュリーニ、コンドラシン、ムーティ、サー・ジョン・プリチャード、サー・サイモン・ラトル、シノーポリ、ウェルザー=メストなどの指揮者と共演してきた。
BMG,EMI,BIS,ヴァージン等のレーベルで幅広くレコーディングを行っており、モーツァルトによるソロ曲はすべて網羅している。アシュケナージが指揮するベルリン放送交響楽団とのリヒャルト・シュトラウスの協奏曲のレコーディング(デッカ)は、ペンギンCDガイドで、流通しているCDの中のベスト盤に選ばれた。
指揮者としても益々知名度を上げており、現在デンマーク・チェンバー・プレイヤーズやスウェーデン室内吹奏楽団の音楽監督を務めている。
これまでに南アフリカ国立交響楽団、デンマーク放送シンフォニエッタ、ロンドンのサウスバンク・シンフォニア等多数のオーケストラを指揮。近年ではジョージア、ニュージーランド、ブラジル、イギリス、アメリカで指揮をした他、ニューヨークではセントルークス管弦楽団を、カリフォルニアではレッドランズ交響楽団を指揮した。
現在はギルドホール音楽院の教授、王立音楽アカデミーの名誉アソシエイトの地位にある。「国際オーボエコンクール」の審査委員を1997年より務めている。2010年にはユネスコ平和芸術家に任命された。
使用楽器はロンドン、ハワース社のXLオーボエ。
東京藝術大学音楽学部教授
東京藝術大学卒業、同大学院修了。在学中、第42回NHK毎日音楽コンクール管楽器部門第3位入賞。1979年より1982年まで東京交響楽団に在籍し、その後ベルリンへ留学。帰国後、新日本フィルハーモニー交響楽団の首席オーボエ奏者をつとめた。現在は東京藝術大学教授として後進の指導にあたるかたわら、独奏及び室内楽、また古楽器奏者としても演奏活動を繰り広げている。
シンシナティ交響楽団 首席オーボエ奏者
シンシナティ交響楽団首席オーボエ奏者であると共にシンシナティ大学音楽院にて教鞭をとる。以前はサン・ディエゴ交響楽団の首席奏者及びニュー・ワールド・シンフォニーのフェロー(団員)でもあった。ニューヨーク・フィルハーモニック、シカゴ交響楽団、サン・フランシスコ交響楽団、アトランタ交響楽団、ロス・アンジェルス・オペラ、ベルリン・ドイツ交響楽団と客演もしている。海沿いの南カリフォルニアの出身で、ピアノ、声楽、サックスに音楽的興味を持ったが、オーボエの演奏を始めたのはハイスクールの高学年になってからだった。ジョン・マック、アラン・フォーゲル、デイヴィッド・ウェイスを師と仰ぎ、ウェイスには波乗りも教わった。
コンチェルト、リサイタル、マスタークラス、室内楽など、世界各地で演奏と指導を行っている。最近のシーズンには、ジャン・フランセの『花時計』、モーツァルトの『オーボエ協奏曲』、アレッサンドロ・マルチェッロの『オーボエ協奏曲』に加え、特に好んでいる作品である、リヒャルト・シュトラウスの『オーボエ協奏曲』を4回演奏した。
オーボエを手にしていない時には、地元でコンサートや演劇を鑑賞している。その他の余暇の過ごし方としては、ハイキングやランニング、ボランティア活動をしたり、フリスビーを投げたり、読書をしたり、台所で珍しい料理を作ったりしている。
ペリーはロレーのアーティストである。
読売日本交響楽団 首席ファゴット奏者
© 読売日本交響楽団
武蔵野音楽大学音楽学部器楽科卒業後、1986年ドイツ国立ハノーファー音楽大学研究学部ソリストクラス入学。クラウス・トゥーネマン氏に師事。1987年ユンゲ・ドイチェフィルハーモニー(ドイツ連邦学生選抜オーケストラ)に首席奏者として入団。ケルン・カンマー・オーケストラ、ドイツ・カンマー・フィルハーモニー契約団員。1989年ドイツ国立ハノーファー音楽大学研究学部卒業国家演奏資格試験受験資格取得。同年、ベルギー王立フレミッシュオペラに首席奏者として入団。同年、読売日本交響楽団へ首席奏者として就任。1998年より宮崎国際室内楽音楽祭レギュラーメンバー。2002年よりサイトウ・キネン・オーケストラ(セイジ・オザワ・松本フェスティバル)首席奏者として毎年出演。現在、読売日本交響楽団首席ファゴット奏者、小澤征爾音楽塾講師、洗足学園音楽大学客員教授、武蔵野音楽大学講師。